モナ・リザには暗号が隠されている
世界一有名な微笑み。その瞳の奥には、ダ・ヴィンチが仕込んだ小さな文字が隠れていると言われています。
噂の内容
パリ・ルーヴル美術館。分厚いガラスの向こうで、今日も一人の女性が静かに微笑んでいます。レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』です。世界で最も有名な絵画と言っても過言ではないこの作品には、昔からさまざまな謎がつきまとってきました。モデルは誰なのか。なぜ眉がないように見えるのか。そしてなぜ、ダ・ヴィンチは生涯この絵を手元に置き続けたとされるのか。
ダ・ヴィンチは、ただの画家ではありませんでした。解剖学、建築、機械、天文学にまで通じた万能の天才です。しかも彼は、左右が反転した「鏡文字」でメモを書き残していたことで知られます。そんな人物が、一枚の絵に何のメッセージも込めなかったと言えるでしょうか。
2003年に出版された小説『ダ・ヴィンチ・コード』は、ダ・ヴィンチの作品に隠された秘密をめぐる物語で、世界的なベストセラーになりました。さらに2010年ごろには、イタリアの研究者が、モナ・リザの瞳の中に小さな文字や数字が描き込まれていると発表し、大きな話題を呼びました。
肉眼では見えない、かすかな筆のあと。そこに天才が託した何かがあるのだとしたら。あの謎めいた微笑みは、私たちが暗号に気づくのを待っているのかもしれません。
ささやかれる証拠
鏡文字の
天才 ダ・ヴィンチは多くのメモを鏡文字で書いたことで知られます。秘密を好む人物だったのでは、という印象が、暗号説の下地になっています。
瞳の
中の 文字 モナ・リザの瞳を拡大すると文字のようなものが見える、という主張が話題になりました。見えるか見えないかぎりぎりの小ささが、想像をかき立てます。
謎めいた
モデル モナ・リザのモデルが誰なのかについては、昔からさまざまな説が語られてきました。モデルの正体と暗号を結びつける説も少なくありません。
表向きの説明
モナ・リザのモデルは、16世紀の画家で伝記作家のヴァザーリの記述などから、フィレンツェの商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻リザとする説が有力とされています。2005年には、同時代の人物がダ・ヴィンチがリザの肖像を描いていると書き込んだメモが見つかったと報じられ、この説を後押ししました。
瞳の中の文字については、絵の具のひび割れや経年変化によるものとみる専門家も多く、美術史の分野で広く認められた説にはなっていません。『ダ・ヴィンチ・コード』は小説であり、作中の解釈はフィクションとして楽しまれています。
ちなみに、モナ・リザは1911年にルーヴル美術館から盗まれたことがあります。犯人は美術館で働いたことのあるイタリア人の男で、絵が見つかったのは2年後のことでした。事件の捜査では、詩人のアポリネールが一時逮捕され、若き日のピカソも事情を聞かれたと伝えられています。
さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら