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科学・生活の俗説 / しゃっくり

しゃっくりが100回続くと、死んでしまう

ひっく、ひっく。止まらないしゃっくりを数えていると、ふとあの噂が頭をよぎります。100回目が来たらどうなるのか、と。

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授業中の静かな教室に、突然「ひっく」という音が響きました。くすくす笑うクラスメイトたち。本人は必死で息を止めますが、しばらくするとまた「ひっく」。そのとき、隣の席の友だちが真剣な顔でささやきます。「しゃっくりって、100回続くと死ぬんだよ」。その瞬間から、笑いごとではなくなりました。

頭の中で、思わず回数を数え始めます。10回、20回、30回。止めようとすればするほど、しゃっくりは意地悪く続いていく。友だちは水を逆さに飲めだの、息を止めて耳をふさげだの、あらゆる方法をすすめてきます。後ろから「わっ」と驚かされることもありました。それでも止まらない。心臓の鼓動が、しゃっくりに合わせて速くなっていくような気がします。

この噂は、世代を超えて日本中の子どもたちの間で語り継がれてきました。100回という区切りのよい数字が、まるで命のカウントダウンのように感じられるのです。誰も実際に確かめたことはないのに、なぜか誰もが知っている。それがこの噂の不思議なところです。

結局、しゃっくりはいつの間にか止まり、回数を数えていたことも忘れてしまう。けれど次にしゃっくりが出たとき、またあの数字を思い出してしまうのです。

  • 自分の意思で止められない

    しゃっくりは自分でコントロールできないため、「このまま止まらなかったら」という不安を感じやすいものです。体が勝手に動く不気味さが、怖い噂と結びつきました。

  • 数えやすい現象

    しゃっくりは1回ずつはっきりと数えられるため、「あと何回」というカウントダウンの想像がしやすいのです。100という数字が、ちょうどよい恐怖の目安になりました。

  • 止め方の俗説が多い

    驚かす、水を飲む、息を止めるなど、しゃっくりの止め方には数多くの俗説があります。対処法がいろいろ語られること自体が、「止めないと大変なことになる」という印象を強めています。

しゃっくりは、横隔膜が意図せずけいれんのように収縮し、それと同時に声帯のあたりが閉じることで「ひっく」という音が出る現象だとされます。多くの場合は数分から数時間のうちに自然に止まり、回数によって命に関わるという医学的な根拠は知られていません。

ただし、しゃっくりが何日も続くような場合には、別の病気が関係していることもあるとされ、医療機関への相談がすすめられています。「100回で死ぬ」という噂は、止まらないしゃっくりへの不安や、子ども同士の怖い話として広まったものと考えられています。区切りのよい数字が、話を覚えやすくしたのかもしれません。

ちなみに、ギネス世界記録には、しゃっくりが最も長く続いた記録として、アメリカの男性が1922年から1990年までの約68年間しゃっくりをし続けたという例が認定されているとされます。その間も、男性は結婚して家庭を持ち、日常生活を送っていたと伝えられています。

さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら