ウォルト・ディズニーは冷凍保存されている
夢の国を築いた男は、いまもどこかで眠りながら、未来の医学が追いつく日を待っているのかもしれません。
噂の内容
1966年12月、世界中の子どもたちに夢を届けてきたウォルト・ディズニーがこの世を去りました。ミッキーマウスを生み、本格的なテーマパークという新しい娯楽を作り上げた稀代のアイデアマン。その死はあまりに突然で、ファンは大きな喪失感に包まれました。ところがほどなくして、奇妙な話がささやかれ始めます。
「ウォルトは死んだのではない。凍っているだけだ」。噂によれば、彼は生前から最新の科学に強い関心を寄せていて、自分の体を冷凍保存させ、医学が進歩した未来で蘇生してもらう計画を立てていた、というのです。未来の医学なら、きっと自分を目覚めさせてくれる。夢を信じ続けた彼らしい発想だ、と語る人もいました。
保管場所として名前が挙がったのが、なんとディズニーランドの地下。人気アトラクション「カリブの海賊」の真下に、ひっそりと冷凍カプセルが置かれているという話まで飛び出しました。行列に並ぶ家族連れの足元で、創業者が静かに眠っている。想像すると、ちょっと落ち着かない気分になります。
しかも葬儀はごく近しい人だけで静かに行われ、死去が広く伝えられたのは葬儀のあとだったとも言われます。「なぜそんなに急いで、ひっそりと?」。その疑問が、噂にもっともらしさを与えていきました。
ささやかれる証拠
未来志向の
人物像 ウォルトは未来都市の構想を語るなど、最新技術への関心が強い人物として知られていました。そんな彼なら自分の体すら未来に託しかねない、というイメージが噂を後押ししました。
ひっそりと
した 葬儀 葬儀が身内だけで行われたとされることが、何かを隠しているのではという想像を呼びました。情報が少ないほど、人は空白を物語で埋めたくなるものです。
冷凍保存が
話題の 時代 1960年代は、人体の冷凍保存という考え方が注目され始めた時代でもありました。最先端の話題と有名人の死が重なり、結びつけて語られやすかったと考えられます。
表向きの説明
記録の上では、ウォルト・ディズニーは1966年12月15日に肺がんに関連する病状の悪化で亡くなり、火葬されたとされています。遺灰はカリフォルニア州グレンデールのフォレスト・ローン墓地に納められており、墓所の場所も公に知られています。家族も冷凍保存の噂を否定する立場をとってきたと言われます。
ディズニーランドの地下に遺体が保管されているという話についても、裏付けとなる記録は見つかっていません。有名人の死をめぐる噂としては非常に息が長く、未来を夢見続けた人物だったからこそ生まれた、ある種の敬意のこもった物語と見ることもできそうです。
ちなみに、人体の冷凍保存が初めて実際に行われたのは、ウォルトの死のわずか翌月、1967年1月のこととされています。対象となったのは心理学者のジェームズ・ベッドフォードという人物でした。このタイミングの近さも、ふたつの話が混ざり合った一因だと言われます。
さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら