忍者は空を飛び、分身の術が使えた
印を結べば姿が消え、巻物をくわえれば大ガマが現れる。戦国の闇には、本当に超人がいたのでしょうか。
噂の内容
戦国時代、伊賀や甲賀の山深い里には、特殊な技を身につけた者たちがいたと言われます。忍者です。敵の城に忍び込み、情報を盗み、ときには主君の命を受けて暗躍する。その実態は、歴史の闇の中に隠されてきました。名を残さず、記録を残さず、ただ任務を果たして消えていく。それが忍びの美学だったとも言われます。
言い伝えの中の忍者は、とんでもない力を持っています。高い塀をひと跳びで越え、水の上を歩き、敵の目の前で煙とともに消えてしまう。戦国時代には、人々の前で牛を飲み込んで見せたという術者の話や、空を飛ぶように城壁を越えた「飛び加藤」と呼ばれる忍びの伝説も残っています。
さらに、自分と同じ姿をいくつも作り出す分身の術、指で印を結んで力を得る九字の法。忍術書には、常人には理解しがたい不思議な技の数々が書かれているとも言われます。水に浮かぶ道具、闇夜で使う道具、敵の心を読む心得。そこに書かれた知恵は、どれも驚くほど具体的です。
秘伝は口伝えで受け継がれ、その多くは記録に残されなかったとされます。書き残されなかった技の中に、本物の超人の術がまぎれていたとしたら。闇の中を走る影の正体を、今となっては誰も確かめることはできないのです。
ささやかれる証拠
秘密主義の
口伝 忍びの技は家や流派の中で秘密裏に伝えられたとされます。記録が少ないからこそ、どんな技があってもおかしくない、という想像が広がります。
伝説の
忍び 「飛び加藤」 戦国時代の忍び・加藤段蔵は「飛び加藤」と呼ばれ、不思議な術を使ったという逸話が残っています。実在したとされる人物の伝説が、超人説にリアリティを与えています。
忍術書の
存在 江戸時代には忍術をまとめた書物が編まれ、道具や心得が記されています。本物の書物が残っていることが、忍術そのものへの期待を膨らませています。
表向きの説明
史料に見える忍びは、主に情報収集や敵地への潜入、放火などの任務を担った人々とされます。江戸時代に編まれた忍術書『万川集海』などには、変装や薬、忍び込むための道具や心得が記されていますが、その多くは人間の知恵と訓練、そして道具の工夫によるものと考えられています。
空を飛ぶ、分身するといった超人的なイメージは、江戸時代の歌舞伎や読本、大正時代に人気を博した「立川文庫」の猿飛佐助などの物語を通じて広まったとされます。近年は近年は三重大学などで忍者の学術的な研究も進められ、実像の解明が少しずつ進んでいます。
ちなみに、忍者といえば黒装束のイメージがありますが、これは歌舞伎の舞台で、黒い衣装が「見えないもの」を表す約束事だったことから広まったと言われています。実際の忍びは、目立たないよう町人や旅人などに変装して活動することが多かったと考えられています。
さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら