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科学・生活の俗説 / 血液型

血液型を聞けば、その人の性格がわかる

「A型でしょ?几帳面だもん」。初対面の会話で当たり前のように飛び出す血液型の話。その自信はどこから来るのでしょう。

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新しい職場の歓迎会。初対面の同僚たちと話が弾んできたころ、誰かが言いました。「ねえ、何型?」。答える前から「当ててあげる。B型でしょ、マイペースだもん」。当たっても外れても、話は大いに盛り上がります。A型は几帳面、B型はマイペース、O型はおおらか、AB型は独特。日本では、そんなイメージが広く共有されてきました。

テレビ番組では血液型別の占いが流れ、雑誌には相性ランキングが載り、書店には血液型ごとの「取扱説明書」が並んだこともありました。恋愛の相性から仕事の向き不向きまで、血液型を知れば何でもわかる。そんな空気の中で、多くの人が自分の血液型の「性格」を知り、なんとなくそれに当てはめて暮らしてきたのです。

しかも、当てはまっているような気がするのが不思議なところです。「確かに自分は几帳面なところがある」「言われてみればマイペースかも」。血液型の性格診断を読むと、まるで自分のことを言い当てられたような気分になる。血液という体の中の見えない情報が、心のありようまで決めている。そう考えると、なんだかロマンがあるようにも思えてきます。

たった4つのタイプに、人の個性は収まるのか。そんな疑問を抱きながらも、つい「何型?」と聞いてしまうのです。

  • 当てはまる気がする

    「几帳面」「おおらか」といった性格の説明は、多くの人に少しずつ当てはまるものです。誰でも思い当たる節があるため、「当たっている」と感じやすくなります。

  • 会話のきっかけに便利

    血液型の話は、初対面の相手とも気軽に盛り上がれる話題です。楽しいコミュニケーションの道具として使われてきたことが、広く定着した理由のひとつです。

  • 体の情報という説得力

    血液型は医学的に決まっている体の情報です。科学的なものと結びついているため、性格との関係にも根拠がありそうに感じられます。

ABO式の血液型は、20世紀の初めにオーストリアの研究者カール・ラントシュタイナーによって発見されたとされます。日本では昭和初期に血液型と気質を結びつける研究が発表され、1970年代には一般向けの書籍をきっかけに、血液型と性格の話が大きなブームになったと言われます。

その後も多くの心理学の研究が行われてきましたが、血液型と性格の間にはっきりとした関連は見られないとする報告が多いとされます。日本とアメリカの大規模なデータを分析した研究でも、関連はほとんど見られなかったと報告されています。「当たっている」と感じるのは、誰にでも当てはまる説明を自分のことだと受け取りやすい心理の働きによるものと考えられています。

ちなみに、ABO式血液型を発見したカール・ラントシュタイナーは、その功績によって1930年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。血液型の発見は安全な輸血を可能にする大きな一歩となり、現在の医療を支える重要な知識のひとつになりました。

さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら