大海原には船より長い大海蛇が泳いでいる
波間から持ち上がる巨大な頭と、どこまでも続く長い胴体。軍艦の乗組員までもが、その姿を見たと報告しました。
噂の内容
古代から、船乗りたちは海の怪物を恐れてきました。なかでも多く語られてきたのが、蛇のように長い体を持つ巨大な海の生き物、シーサーペントです。16世紀の北欧の海図には、船に巻きつく大海蛇の姿が描かれているほど。海の向こうには、人知を超えた生き物がいると信じられていたのです。
時代が進んでも、目撃談は消えませんでした。19世紀初め、アメリカ・マサチューセッツ州の港町では、湾内に現れた大海蛇を多くの住民が見たと話題になったとされます。長い胴体をくねらせ、こぶを波間に並べて泳ぐ姿。その話は新聞で広く報じられました。目撃者の中には、町の有力者や船長も含まれていたとされます。
なかでも有名なのが、1848年のイギリス軍艦の目撃です。南大西洋を航行中、乗組員たちが海面を進む巨大な蛇のような生き物を見たとされ、艦長の報告がロンドンの新聞に掲載されました。正規の軍艦からの報告とあって、大きな反響を呼んだと言われます。報告にはスケッチも添えられ、その絵は雑誌にも掲載されたと言われます。
海は地球の表面の大部分を占め、その深さは今も人類の探査が追いついていない世界です。大海蛇が泳ぐ余地は、まだ十分に残されているのかもしれません。今日も、どこかの船の甲板から、誰かが水平線に奇妙な影を探しているかもしれません。
ささやかれる証拠
軍艦の
公式な 報告 1848年のイギリス軍艦の目撃は、艦長が報告し新聞にも載ったとされます。訓練を受けた船乗りが見たという点が、重く受け止められました。
時代も
場所も 超えた 目撃 古代から近代まで、世界中の海で似た姿の生き物が報告されてきたとされます。これだけ多いなら何かいるはずだ、というのが信じる人の考えです。
謎の
死骸の 発見 正体の分からない大きな死骸が、海岸に打ち上げられたり網にかかったりしたことが何度もあったと言われます。大海蛇の手がかりではないかと話題になりました。
表向きの説明
シーサーペントの正体としては、体長数メートルにもなるリュウグウノツカイ、クジラやイルカが列になって泳ぐ姿、長い海藻の塊などが候補に挙げられています。遠くの海面では大きさや距離をつかみにくく、見慣れない生き物がより大きく、より長く見えることもあると考えられています。
謎の死骸については、腐敗したウバザメが首長竜のような形に見えることが知られています。1977年に日本の漁船がニュージーランド沖で引き揚げた「ニューネッシー」も、のちの分析でウバザメなどのサメの可能性が高いとされました。それでも、すべての目撃が説明されたわけではありません。
ちなみに、リュウグウノツカイは世界最長の硬骨魚とも言われ、銀色の細長い体に赤いひれを持つ、まさに海蛇のような姿をしています。日本では、この魚が浜に打ち上げられると地震の前触れだという言い伝えもありますが、科学的な関係は確認されていないとされます。
さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら