シャンプレーン湖にはアメリカ版ネッシーがいる
アメリカとカナダにまたがる大きな湖。そこで撮られた一枚の写真が、湖の怪物を一躍スターにしました。
噂の内容
ニューヨーク州とバーモント州の間に横たわり、北端はカナダのケベック州にまで届く細長い湖、シャンプレーン湖。この湖には、首の長い大きな生き物が棲んでいると言われます。湖の名前にちなんで、人々はその生き物を親しみを込めて「チャンプ」と呼んできました。南北に150キロ以上も続く大きな湖で、深いところでは100メートルを超えるとされます。
目撃談は19世紀の新聞にも見られるとされ、湖畔の町では昔からよく知られた存在でした。水面から長い首を持ち上げていた、黒いこぶがいくつも並んでいた。蒸気船の乗客や釣り人が、さまざまな姿を語ってきました。中には、湖を進む船と並ぶように泳いでいた、という話まであります。
チャンプを一躍有名にしたのは、1977年に撮られたとされる一枚の写真です。家族で湖を訪れていた女性が、水面から首と背中をのぞかせる何かを撮影したといいます。この写真は数年後に大手新聞で紹介され、「アメリカのネッシー」として大きな話題になりました。撮影した女性は、そのとき見たものに恐怖を覚え、しばらく写真を公表しなかったとも言われます。
今も湖を訪れる観光客は、つい水面に目をこらしてしまいます。長い首が、ふいに波間から現れるのではないかと。湖畔の町ではチャンプの看板やキャラクターが観光客を迎え、怪物は今や地域の人気者です。
ささやかれる証拠
有名な
湖面の 写真 1977年に撮られたとされる写真には、首の長い生き物のようなものが写っています。長年にわたって分析され、今も議論の的になっています。
昔から
続く 目撃談 19世紀の新聞にも湖の怪物の報告が見られるとされます。ブームになる前から、地元では目撃が語られてきたというわけです。
州議会が
保護を 決議 1980年代にはバーモント州やニューヨーク州の議会が、チャンプを保護する趣旨の決議を行ったとされます。行政が真面目に扱ったことが、話題を呼びました。
表向きの説明
よく「湖を発見した探検家シャンプランが怪物を見た」と紹介されますが、本人の記録にあるのは大きな魚についての記述で、怪物目撃の話は後の時代に付け加えられたものだと考えられています。湖にはチョウザメやガーの仲間など大型の魚が暮らしており、見間違いの候補とされています。ガーは細長い体と長い口を持つ、古いタイプの魚です。
1977年の写真についても、水面に浮かぶ流木や倒木だったのではないかという分析があります。ただ、撮影場所が特定されておらず、写っているものの大きさを正確に測れないため、はっきりした結論は出ていません。写真のネガも失われたとされ、改めて調べ直すことが難しいのも謎を深めています。
ちなみに、シャンプレーン湖は1998年、アメリカの法律の中で一時的に「6番目の五大湖」として扱われたことがあります。研究予算の枠組みに関わる話でしたが、ほかの五大湖の地域から反発が起き、この扱いはほどなく取り下げられました。怪物だけでなく、湖そのものにも珍騒動があったわけです。
さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら