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UMA・未確認生物 / 北欧・ノルウェー沖の海

北の海には島と見まがう巨大怪物が眠る

船乗りが島だと思って錨を下ろしたら、その島が動き出した。北欧の海には、そんな怪物の伝説があります。

Since:18世紀の博物誌〜Evidence:3

霧の立ちこめるノルウェーの沖合。漁師たちの間には、ある言い伝えがありました。魚がやけに多く獲れる海域では、深く潜ってはいけない。その下には、とてつもなく大きな生き物が眠っているかもしれないからです。その名はクラーケン。北欧の海に棲むとされた伝説の怪物です。漁師たちは大漁を喜びつつも、どこかで足元の海を恐れていたと言われます。

クラーケンの大きさは、まさに桁外れだと語られてきました。海面に浮かび上がると、その背中は小さな島がいくつも連なったように見えるほど。船乗りが島と間違えて上陸してしまった、という話まであります。そして長い腕のようなもので船に巻きつき、海の底へ引きずり込むと恐れられました。怪物が沈むときには大きな渦が生まれ、近くの船を巻き込むとも語られました。

18世紀には、ノルウェーの司教が著した博物誌にも、この怪物についての記述が載ったとされます。海の男たちの噂話は、学問の書物にまで入り込んだのです。やがてクラーケンは、巨大なタコやイカの姿で描かれるようになりました。学問の世界でさえ、深い海はまだ未知の領域だったのです。

海は今も、人間がほとんど知らない世界です。光の届かない深海のどこかで、伝説の怪物が静かに目を覚ます時を待っているのかもしれません。

  • 学者の書物にも登場

    18世紀の博物誌で、クラーケンが実在の生き物のように紹介されたとされます。当時の知識人も真剣に扱った、というのが根拠のひとつです。

  • 船乗りたちの証言

    巨大な生き物に遭遇したという船乗りの話は、古くから数多く伝えられてきたとされます。海で働く人々の経験が伝説のもとになったと考えられています。

  • 巨大な死骸の漂着

    北大西洋の海岸には、巨大なイカの死骸が打ち上げられた記録があると言われます。伝説の生き物に通じる何かが、実際に海にいる証拠とされます。

クラーケン伝説のもとになったと考えられているのが、実在する深海のダイオウイカです。長い触腕を含めると10メートルを超えることもあるとされ、昔の船乗りが死骸や海面近くに浮かんだ姿を見て、怪物の話を生んだとしても不思議ではありません。ただし、島ほどの大きさというのは誇張だと考えられています。

ダイオウイカは長く「生きた姿を見た人がいない」とされてきましたが、2004年に国立科学博物館の窪寺恒己さんらが、小笠原諸島沖の深海で生きたダイオウイカの撮影に成功しました。伝説の一部は、こうして科学の目で確かめられつつあります。

ちなみに、ダイオウイカやダイオウホウズキイカの眼は、動物界でも最大級の大きさで、直径25センチ以上に達するものもあるとされます。光のほとんど届かない深海で、天敵のマッコウクジラをいち早く見つけるためだと考えられています。怪物にも、怪物なりの苦労があるようです。

さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら